フリーローンや多目的ローンのもっとも便利と言われているところは、その利用内容を限定されていない点ですよね。
結婚資金や、旅行資金、インテリアの購入費用など申込みをされる方の様々な用途に対応してくれます。
では、フリーローンはカーナビなどの車用品の購入費用や、自動車学校への学費などにも利用できるのでしょうか?
今回は、フリーローンが利用できる範囲について調べてみました。
フリーローンの利用目的は広範囲!ただし商品によって異なります
フリーローンというと、何にでも使えるローンと思われるかもしれませんが、実はちょっと違います。
まずは、フリーローンが一体どういうものなのかをおさらいしておきましょう。
フリーローンは目的別ローンに当てはまらない使い道でも利用できます
一般に言われるフリーローンは銀行で扱われているフリーローンの事です。
これは、住宅ローンや教育ローンのように、その使用目的を限定せずに借り入れできるローンの事です。
また、フリーローンには有担保・保証人必要なものと、無担保・保証人不要なものがありますが、今回は無担保・保証人不要なタイプについてみていきましょう。
大抵のフリーローンは10~300万円程度で、申し込みの際に使い道となるものの請求書や契約書、カタログや料金表などが必要となるケースが多いです。
また、銀行によっては、借り入れ後、領収書などを提出しきちんとお金を支払いましたよという証明をする必要がある場合もあります。
フリーローンの場合は、カードローンと異なり、原則一度きりの融資となります。
もし追加で融資を受けたい場合は、再度申し込み、審査を受ける必要があるので注意しましょう。
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増額の概念が無いフリーローン、追加融資を受けるなら再申込が必要!
知りたい!フリーローンのメリットデメリットは?
ここで簡単に振りローンのメリットデメリットについて整理しておきましょう。
メリット | デメリット |
---|---|
・返済管理がしやすい ・比較的低金利 ・銀行なので総量規制の対象外 |
・追加融資が受けられない ・融資までに比較的時間がかかる ・貸し付け条件が厳しいケースが多い |
何と言っても銀行フリーローンなので、総量規制の対象外となりますし、カードローンに比べると金利が低く抑えられているのもメリットと言えます。
- 総量規制とは…
貸金業者(消費者金融等)が守るべき貸金業法の一部で、契約者の年収の1/3以上貸し付けはいけないという決まりです。銀行は銀行法に則って営業しているので総量規制に縛られません。
また、一度借り入れしたら後は返済するだけなので、返済計画が立てやすいのもメリットと言えます。
一方で、やはりこの一度しか借り入れできないというのをデメリットと感じる人もいます。たとえば追加で融資が必要になった時に、再度申し込みを行い審査を受ける必要がありますし、フリーローンはカードローンなどよりも融資に時間がかかると言われています。
即日融資はほとんど難しいと思っておいた方が良いでしょう。
また、前年度の年収200万円以上や勤続年数などを貸し付け条件としているケースもあり、カードローンと比べると利用できる人が限定されるイメージです。
知っておこう!フリーローンが利用できない使い道ってどういうもの?
使い道が自由と言われているフリーローンですが、まったくの自由というわけではありませんので注意しましょう。
多くのフリーローンが事業性資金としての利用はNG!
フリーローンの貸し付け条件を見ていると、多くのフリーローンで使い道が自由となっている場合があります。
しかし、大抵、その下にいくつかの注意事項が書かれているのです。
最も多く書かれている注意事項が「事業性資金には使用できません。」といった旨の文言です。
- 事業性資金とは…
個人事業主や法人経営者などが、その事業を営むために必要な資金の事です。設備投資や運転資金、資本金などが該当します。
フリーローンはあくまでも個人向けの消費性資金の為の融資と言われています。
そのため、事業のためのお金は原則として利用できないのです。
事業用資金として使用したい場合は、個人事業主向けローンやビジネスローンに申し込む必要があります。
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フリーローンはビジネスで利用して良い?事業資金についての疑問
投機性資金としての使用も禁止しているフリーローンもある
融資の使い道として多くのフリーローンが禁止している項目の一つに投機性資金としての使用もあります。
- 投機性資金とは…
株式、為替、債券などの短期的な変動を利用して売買により利ざやなどを稼ぐための資金のことです。長期的な資産形成を目指す「投資」とは違い、短期で利益を得ようとするための資金となります。
投機目的の場合は、使用を禁止しているフリーローンが多く、また禁止事項に書かれていなくても、審査に通らないケースがあるようです。
その他利用目的によっては審査に通らないこともあります
事業性資金や投機性資金の他にも、以下のような項目ではフリーローンの審査に通らないことがあります。
- パチンコなどの遊興費やギャンブルの費用
- 家賃などの日常にかかる生活費
- 個人間取引にかかる費用
- 見積もりや契約書などの書類が確認できない場合
- すでに支払い済みの場合
これらの場合は、銀行によっては否決となる可能性があります。
また、借り換えとしてフリーローンを利用する方もいらっしゃいますが、借り換えやおまとめOKというものでないと、審査が通らないこともあります。
ただし、禁止事項に入っていない場合もありますので、貸し付け条件をよく確認しましょう。
知りたい!車関連の費用でフリーローンを利用するのはOKなの?
では、車関連費用の場合はどうなるのでしょうか?
車関連費用もフリーローンで申し込みOKなところがある?
カーナビや、タイヤ、車検など、車を購入するとき以外にも車にかかる費用って結構大きいですよね。
また、免許を所得するために自動車学校に通う費用などが必要となる事もあります。
このような場合、フリーローンを申し込むことができるのかと言われれば、基本的には禁止されていません。
きちんと契約書や見積書などがあればフリーローンで融資を受けることも可能なようです。
しかし、多くの銀行の場合は、このような目的でフリーローンに申し込みをした際は、「マイカーローン」に変更しませんか?という案内をもらう事になります。
マイカーローンと言えば、車の購入のときに利用するというイメージが強いですが、実は車に関するあらゆる費用の融資を受けるときに利用できるのです。
フリーローンを扱っている銀行の多くはマイカーローンも取り扱っていますから比較して申し込むようにしましょう。
車関連費用ならフリーローンよりマイカーローンの方がお得?
フリーローンもマイカーローンも取り扱っている銀行の場合、車関連費用の申込みをすると、フリーローンではなく、マイカーローンでの申し込みを受け付けてくれる場合もあります。
では、フリーローンとマイカーローンではどちらがお得なのでしょうか?
今回は、三井住友銀行のフリーローン(無担保・保証人なし)とマイカーローンで比べてみましょう。
フリーローン | マイカーローン | |
---|---|---|
融資額 | 10~300万円 | 10~300万円 |
金利 (2017年3月現在) |
変動 年 5.975% | 変動 年 4.475% |
対象者 | ・日本国内に在住 ・契約時に来店できる ・満20歳~満65歳以下 ・前年度の年収(個人事業主の場合は所得)が200万円以上 ・保証会社の保証が受けられる |
・日本国内に在住 ・契約時に来店できる ・満20歳~満65歳以下 ・前年度の年収(個人事業主の場合は所得)が200万円以上 ・保証会社の保証が受けられる |
こうして見比べてみると、借り入れできる人の条件も融資額もフリーローンとマイカーローンで変わりはありません。
しかし、金利がマイカーローンの方が年1.5%も低く設定されているのです。
例えば100万円を借りて5年間で返済すると考えると、返済額は以下のようになります。
フリーローン (金利:年 5.975%) |
マイカーローン (金利:年 4.475%) |
|
---|---|---|
毎月の返済額 | 19,321円円 | 18,631円 |
総返済額 | 1,159,234円 | 1,117,869円 |
毎月の返済額で約700円弱、総返済額で4万円以上もマイカーローンの方がお得になるのです。
そのため、車関連の費用は、フリーローンよりもまずはマイカーローンで申し込みができないか検討してみた方が良いでしょう。
車関連の費用でローンを組む前にきちんと計画を立てましょう
フリーローンでも車関連の費用が申し込めますが、マイカーローンの方がお得になるケースが多いということがお分かりいただけたのではないでしょうか。
銀行によってはマイカーローンからフリーローンに変更されることも
金利が低い方がお得ですから、車関連の費用は金利を見比べて返済額の安い方で申し込む方が得策です。
多くの場合、マイカーローンの方が比較的金利が低く設定されています。
しかし、たとえマイカーローンで申し込んだとしても、場合によってはフリーローンが適用されてしまう可能性もあるので注意しましょう。
マイカーローンは金利が低い分やはり審査も厳しいとみて間違いないでしょう。
車検などの費用は前もってためておくよう計画を立てましょう
車を購入すると、それで終わりではなく、毎月のガソリン代や、メンテナンス代、車検代や、車税代など、付随して様々なお金がかかるようになります。
特に、車税や車検は時期が来ると必ず支払わなくてはいけないものです。
これらのお金は出来るだけローンを組まず、費用を別で貯蓄するようにしましょう。
毎回必要になるお金をローンで支払うとローンを組む癖がついてしまいます。特に車税の支払いにマイカーローンは利用不可というケースが多いので注意しましょう。
車検も新車の時期が過ぎると2年に1度になりますので、毎回ローンで払うとなると、前回のローンが完済しないまま、また次のローン…なんていう可能性も否定できません。
そうなっていくと借入額がどんどん膨らんでしまいますから、定期的に支払うものに関しては計画的に自己資金を準備するようにした方が良いのです。
また、カーナビやタイヤなどの急な出費の際も、きちんと返済できるかどうかあらかじめ返済シュミレーションをしてから申し込むようにしましょう。
【参考記事】
フリーローンの借金返済方法解説!返済期間はシミュレーションで知る